涙で滲む約束の先に

あべくんと矢花くんに幸あれ

"矢花黎"という令和アイドルの可能性

俺らHiHi Jetsや美少年と戦うにはもう手遅れだと思う。いろいろ捨てすぎた(笑)

俺は…今後もアイドルっぽいことをするつもりもない

いずれも先日発売されたSTAGEnaviにある矢花くんの言葉だ。

 

以前テレビ誌で同じようなことを言っていたのを目にしたときは、予防線を張っているように見えて矢花くんはアイドルでいることに消極的なのかなとぼんやり思っていた。Jr.随一の動画編集技術と企画力、音楽への愛と楽器演奏技術をもつ彼のことだから(もちろん今のまま外に出てすぐに通用すると思うほど盲目ではないけれど)、歌もダンスも求められて何かと制約の多いジャニーズ事務所に所属していることが大きな足枷になっているのではと思い巡らせたりもした。

だから今回も初めて読んだときはアイドルでいることを諦めるといった趣旨の投げやりな発言なのかなと思ってしまった。でも何度も読むうちにその考えは打ち消された。矢花くんはこちらが思っている以上に自分がジャニーズ事務所に所属し続ける意味を理解した上で執着していて、このジャニーズ事務所というアイドルばかりが所属する大きな箱の中で、"いわゆるアイドル路線"から逸れていることを誰よりも不安に思って引け目を感じていることがこの一見卑屈にも思える発言を引き出したのではないか?矢花くんの言葉の端々からそんな風に受け取れるように思えた。

 

 

メンバーは矢花が"一気に(7MEN侍の)色を変えたんだよ"と口々に言う。事実、矢花くんはライブで"そんなもんかお前ら?ライブは最後まで楽しんだやつの勝ちなんだよ‼︎‼︎"と半ば怒鳴るように煽ったりISLANDTVで割り箸を食べ始めたり自宅のトイレから動画を撮って配信したりと、確かにおニャン子クラブなどに代表されるステージ上で可憐に振舞う昭和アイドルのイメージ像とはかけ離れている。

 

世間一般的にアイドルはキラキラした衣装を身に纏い、プライベートはあまり見せずにいつでも120%のアイドルスマイルを振り撒いて、時には甘い言葉を囁いたり投げキスとかファンサービスしたりしてファンから黄色い歓声を浴びる。きっとそんなイメージが強い。矢花くんの言う"捨てたもの"とか"キラキラ"したものはこれにあたるのかもしれない。

では"アイドル"の定義とは何なのだろうか?

 

ここで広辞苑によると、

アイドル

あこがれの対象者。人気者。特に、青少年の支持する若手タレント。

アイドルとはそもそも英単語の"idolー偶像"が語源の和製英語であり、人々の羨望を集めるという意訳が私たちが使う"アイドル"という意味合いに近いのではないかと思う。他のどの辞書を調べてみても似たような意味合いでそれ以上でも以下でもない。つまりアイドルは観ている側の解釈によって成り立つ偶像であって、本来自由であっていいはずなのだ。

 

 

以上のことを踏まえて本題に戻る。矢花黎はアイドルではないのだろうか?

 

サマハニのように時にはキラキラした衣装を身に纏って笑顔で踊り、SAMURAIのように時には全てのエネルギーをぶつけるがごとく激しいバンドパフォーマンス。

#woofer887をはじめ矢花音楽学校、News887とあらゆる切り口から他のJr.とは被らないコンテンツで提供されるここ4ヶ月で30本近い動画(これでも打率4割らしい)の数々。

グループのメンバーとの差別化を図るためにパーマをかけて結ぶほどに伸ばしている(アイドルというよりはバンドマンにいそうな)髪型。

 

こんなにも人から見られることを意識していて、エネルギーを要する挑戦を続ける彼に私は羨望の眼差しを向けずにはいられない。本人の気持ちがどうであれ私にとって矢花黎という人間はアイドル以外何者でもないのだ。

 

 

矢花くんがアイドルっぽいことをしていない訳じゃない。他者と差別化を図らなければ生き残れないこのアイドル戦国時代、デジタル化が進むこの世の中にいち早く適応している最先端のアイドルなのだと思う。従来の形に捉われず何でも出来るこの令和という時代に"アイドル"でいることを選んでくれた矢花くんを応援したいし行く先を見守りたいと思うのです。

 

だから"ある種の逃げ"なんて言わないで

新しいアイドルの形に挑戦する矢花くんは、7MEN侍は、私にとって憧れであり、最高にかっこいいアイドルだよ。

 

おわり

 

p.s.  向日葵を手に写真に映る矢花くんは爽やかで"キラキラ"王道アイドルだと思いますがどない?(今週のJr.カレンダーより)